パイプに金具を取り付けるために、ノギスでパイブの直径を測りました。ノギスとは外側測定・内側測定・深さ測定などが精密に測れる測定器です。パイプの太さや溝の広さなどは、普通の定規でもある程度は目分量で測ることができますが、ノギスを使ったほうがより正確に測れます。
だいたいこれぐらいの太さかなと目測で推測しても、たいてい数ミリは違っているものです。
このように人の感覚と実際のものとはズレていることが大半です。
そのズレが大して問題にならない場合もあるでしょう。
でもそのズレが後々大きな差となって現れることもあります。
その感覚のズレは訓練によって修正していくことが可能です。
試しにノギスで訓練してみました。
はじめに目測で◯◯cmと推測してから、実際に測ってみます。数ミリずれていました。
そして、そのズレの感覚を覚えます。
次にまた別のものに対して、目測で◯◯.◯cmと推測してから、実際に測ってみました。先程よりズレが少なくなりました。
これを何回も繰り返していたら、かなり精度が高く目測でも言い当てられるようになりました。
でも、数日もしたらまたズレが起きているかもしれません。
コーチングでも同じことをする必要があります。
コーチは、クライアントのブリーフシステム(Belief System)が何なのかを推測(仮説を立てます)します。
そして、フィードバックを取りながらその推測(仮説)を検証していきます。
検証の結果、自分の推測(仮説)がズレていれば修正します。
実践を重ねて、その繰り返しをしていくうちに、クライアントのブリーフシステムが何なのかがある程度正確に推測できるようになってきます。
大事なのは、まず推測(仮説)を立てることです。
ノギスで長さを測るにしても、推測もしないうちにただ繰り返し測っていても、推測する力は付きません。
まずは間違っていても良いので、推測してみる。
そしてズレの程度を確かめて、補正していく。
この繰り返しによって(ある程度)正確に推測する力が付いてきます。
まずは推測してみましょう。
そしてその推測に囚われないことも大切です。