高台に登ってみると眼下にサッカーグラウンドが見えました。そのグラウンドを見るまですっかり忘れていましたが、そこは小学生の頃に来たことがあるグラウンドでした。
当日サッカークラブに所属していて、そのグラウンドでサッカーの試合をしました。
そこは有名なクラブチーム(まだJリーグはありませんでした)の天然芝のグラウンドで、いつもは学校の土の校庭で練習や試合をしていたので、初めての天然芝のグラウンドに興奮したのを覚えています。
所属クラブの応援歌に「泥んこのグラウンドでスライディングタックルだ〜♪」と出てくるぐらいですから、天然芝は憧れの存在です。
ただ実際に試合をしてみると天然芝は見た目は綺麗ですが、土のグラウンドと同じようにボールを蹴り転がしても届く距離や軌道が違い、強い陽射しと芝から立ちのぼってくるムワッとした湿気と相まってかなりやりづらいと感じました。
結果はメダルを貰った記憶があるのでその大会でチームが良い成績をおさめたと思うのですが、成績よりも土と天然芝という違いや芝の匂いの方が印象に強く残っています。
いまこの文章を書いている最中も青い草いきれの匂いがしています。
このように映像は、そこに情動や五感の情報が強く乗っていると、映像を見るだけで情動や五感が引き出されます。
今回は過去の情報ですが、それを利用して、その引き出された情動や五感を未来の映像に貼り付けることも可能です。
上手く貼り付けることができれば、未来の望む映像を思い浮かべるだけで、情動や五感が引き出され臨場感を高めることができます。
過去は関係ありませんが、未来に利用できるものは利用しましょう。
さて、私はこの青い草いきれの匂いを何に貼り付けようかな。