昨日の続きです。都市銀行XのA支店で法人口座開設を断られた私は、A支店の近くにあるB支店の窓口に足を運び、何事もなかったように申請書類を出しました。
B支店の口座開設窓口の担当者は書類に目をやりながら、端末を操作し始めました。
「A支店で既にご申請をされていますね?」と窓口担当者。
「はい。申請して断られましたが理由が分からないのでこちらの支店に来ました」と私。
当たり前といえば当たり前ですが、申請した記録はデーターベースに載っているので社名を入力すれば履歴が分かります。
A支店でダメだったら、普通は同じ銀行のB支店で通そうとしてくれるはずはありません。
B支店の担当者や責任者がわざわざリスクを取る必要は無いのですから。
B支店の窓口担当者と話をしました。
そして一歩も引き下がらない私を見て、簡単には帰ってくれそうもないと感じたのか、窓口担当者は上司に相談してきますと席を外しました。
しばらくして上司という方が私の座っている窓口カウンターに現れました。
私は上司の方に口座開設ができない理由を尋ね、上司の方からいくつかの回答がありました(A支店にも電話で確認をとったようです)。
どれも私が納得いく理由ではなかったため、まるでディベーターのようにその一つひとつに対して反論を試み、それが問題にはならない理由など「口座開設をすべきである」という肯定側の主張をしました。
こういう時は感情的になりがちですが、決して感情的になってはいけません。
感情的になればIQが下がり喧嘩になり最後は警備員につまみ出されるのがオチでしょう。
結局、感情的になっても問題解決からは遠ざかるだけです。
こんな時こそ、いつも通りにリラックスして、IQを高く維持し、相手より高い視点から物事を観るようにすれば、問題解決の方法がクリエイティブに浮かんできます(これは私がコーチングを学ぶ中で訓練し身に付けたことです)。
上司の方はもうそれ以上言うことが無くなったのか「検討して後日ご連絡します」と言い、私は連絡を待つことにしました。
数日後に上司の方から電話が来ました。
「口座開設の申請が通りましたので、手続きのためご来店下さい」
再チャレンジが実を結び、遂に都市銀行Xの法人口座開設ができることになりました。
都市銀行Xの法人口座開設までは1ヶ月の時間と労力を要することになりましたが、私がこの経験で学んだことは非常に大きなことだと感じています。
もし、はじめから都市銀行X(或いはYやZ)に行ってすんなりと申請が通っていたら、私はそこから何も学ぶこともできなかったでしょう。
ビリーフ・システム(Belief System)が変わることも無かったでしょう。
法人銀行口座も一つだけで、三つも持つこともなかったでしょう(結果、三つの口座を持つことになったので目的別に使い分けて利用することができています)。
ビジネスを進めていく上で物事が予定通りにスムーズに進むことも大事なことですが、予定通りに進まない時こそ信念を変えスコトマが外れるチャンスが訪れます。
私は物事が予定通りに進んでいる時こそ警戒します。
順調に進んでいて成功している時こそスコトマが強まる可能性が高いからです(私はそれを「成功者のスコトマ」と呼んでいます)。
更に予定通りにばかり進んでいるとしたら、現状の外にチャレンジしていないのではないかとも思って、ゴールをチェックするようにしています。
物事が予定通り(思い通り)に進すまない、それをチャンスと捉えられるか、それともそこで自己評価を下げるかは選択可能なことです。
どちらのマインドの使い方が良いかは明らかでしょう。
「転んでもタダでは起きない」というマインドの使い方がブリーフシステムを変え、スコトマを外し、そして現状の外への足掛かりを作ってくれます。
法人銀行口座開設体験談。
Part 1 「信念の使い分け」
Part 2 「馴染みが選択肢を狭める」
Part 3 「後に続く道を作る」
Part 4 「転んでもタダでは起きない」<今回の記事>
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