鮮やかに塗られた椅子が店先に4脚並んでいました。ディスプレイとして置いてあるようでしたので、実際にそこに座る人はいませんでしたが、この椅子達が「椅子取りゲーム」の椅子だったらどうでしょうか。
単なる遊びとしての「椅子取りゲーム(Musical Chairs)」であったら面白いかもしれませんね。
でも人生が「椅子取りゲーム」だったとしたらどうでしょうか。
しかも、1ゲームが終わったら、すぐにまた次のゲームへと、終わりのない椅子取りゲームが繰り返されるのだとしたら。
限られた椅子を巡って、競争し、やっと勝ち取って椅子に座れたと思ったら、そこで落ち着く暇もなく、また次の椅子取りへと。
想像するだけでヘトヘトになりそうです。
でもよく考えたら、世間一般で言われる良い学校、良い大学、良い会社、良い地位を目指している限り、それは椅子取りゲームの連続です。
そして、それらの椅子取りゲームを勝ち続けることこそが、人生の幸せを手に入れられる唯一の方法だと教えられていたとしたら。
考えるだけでも、今の私はゾッとします。
「椅子取りゲーム、もうやーめた」と降りたって、そもそも参加しなくたって、人生の幸せは手に入れられるし、そういう生き方も選択肢としてちゃんとあるんだということを、私も含めもっと多くの人が実現して見せていける世の中にしたいと思っています。