5月1日に村上春樹さんのエッセイ「村上ラヂオ3」の文庫本が発売されました。この本は単行本が発売された2012年当時にも読んだのですが、文庫本化されたのに合わせて再読してみました。
はい、すっかり内容を忘れていたみたいで、ほとんど新鮮な感じで読むことができました。
村上さんの長編小説や短編小説も好きで今まで繰り返し愛読していますが、村上さんの人となりやユーモアのセンスが伝わってくるエッセイもまたお気に入りの一つです。
村上さんはエッセイだけでもかなりの数を出していますが、読む度にこんな感じでエッセイが書けたらいいなぁと感嘆します。
一時期、一年ほどの間、毎日のように繰り返し、それまで出版されていた村上さんの小説やエッセイを浴びるように読んでいたことがあります。
そのことで村上さんが書くような見事な文章を書けるようになったとは思いませんが、明らかにその前後で自分が書く文体が変わってしまいました。
文章を書くことが好きになったのもその頃だったと思います。
自分の思っていることを、観察したこと、感じたことをあのように平易な文章で伝えられるって凄いことだなと感じます。
そんな村上さんも、自分の思っていること、伝えたいことを過不足なく文章として書き伝えられるようになったと感じたのは、30年以上も書いてきた比較的最近のことだそうです。
私も毎日のようにTAJIMA+で文章を書いていますが、まだまだ自分の伝えたいたいことを過不足無く伝えられるその域には達していないと痛感します。
それでも、急にそういうことができるようになるわけではなく、その域を目指して、こうやってコツコツと書き続けていくからこそ、ある時その域に達することができるのだと思います。
書き始めないことには、書くことは上手くはなりません。
そして、書き続けないことには、書くことは上手くはなりません。
それは書くことだけではなく、他のことでも同じことがいえるでしょう。