昨日は自動改札機を例にとって、不意に起きる瞬間のマインドの使い方を観察する話を書きました。
今日は再び自動改札機を例にとって、別の視点で話を書いてみましょう。
自動改札機は、ICカードの残高不足や挿入した乗り越し切符を機械が読み取ると、進入禁止のマークが付いたゲートがパタッと閉まり、人を先に進めないようにします。
自動改札機が’STOP’と人を止めるわけです。
その’STOP’という状態は、自動改札機から’NO’を突きつけられた状態とも言い換えられるでしょう。
‘NO’を突きつけられると、私たちは大抵それから先に進めなくなります。
中には、人から‘NO’を突きつけられても、その閉まったゲートを強引に抜け、先に進める人もいます。
でも多くの場合、人は‘NO’と言われると、諦め、Uターンして元に戻ろうとします。
‘NO’と言われる理由は様々ですし、それが人命に直結する場合は‘NO’に従う必要がある場合もあるでしょう。
しかし、大抵は‘NO’と言う人のゴールやコンフォート・ゾーンに合致しないから‘NO’と言われるだけで、それが合理的な理由とは限らないものです。
このような他人からの’NO’によって、見えないゲートが閉まり、どれだけ多くの人が新たな可能性を閉ざしたり夢の実現を諦めたことでしょうか。
でもよくよく考えてみると、その他人からの’NO’を受け入れたのは自分です。
つまり、他人からの’NO’によって、自分もそれに従い自分自身に’NO’を出してしまったのです。
他人からの’NO’がでなければ、そのまま何事も無くゲートを抜けていったかもしれません。
更には、現実に誰かから’NO’を言われなくても、想像の中で他人からの’NO’を先取りしてしまう場合もあります。
そして、その想像上の’NO’に従い自分自身に’NO’を出してゲートを自ら閉めてしまうことも多くあるでしょう。
こちらの方がより問題で数多くあるかもしれません。
自動改札機はその内部にある機械で判断しゲートを開けたり閉めたりしますが、私たちはマインドで’YES’or’NO’の判断をして、マインドが先に進むか、Uターンするかなどを決めます。
そして、マインドの使い方が上手な人は、自分自身に’NO’を言うことが少ないものです。
逆に他人に’NO’と言われようが言われまいが、自分自身に’YES’と言って前に進んでいきます。
日頃、自分が自分自身にどれだけ’YES’や’NO’を出しているか確認してみてください。
実に多くの’NO’を出していることに愕然とするかもしれません。
コーチの役割の一つは、自分自身に’YES’を言い、自らの手でゲートを開け、前に進むことができるマインドの使い方を教えることといってもいいでしょう。
私がコーチングに出会い、それを広めようと思った動機の一つは、自分自身に’NO’ではなく’YES’を言える人を世の中に増やしたいと思ったことです。
つまり自分自身で、その実現に対して’YES’を言い、自らの手でゲートを開け、前に進みました。
そのゲートの先には、それまで想像もしていなかった景色が広がっていました。
そして、これからもいくつもの’YES’を自らに言い、自らの手でゲートを開け、前に進み、想像もしなかった景色や’YES’が言える大勢の人達を見ることができると確信しています。