『「組織が結果を出す」非常識でシンプルなしくみ』の出版のお祝いにステンドグラスで作られた青い鳥を戴きました。
ステンドグラス作家さんが作られた一点ものの作品はとても美しく眺めていて心が温まるようです。
さらにステンドグラス本体だけでなく、壁に映る影も幻想的です。
青い鳥としてすぐに思い出されるのは、ノーベル賞作家のモーリス・メーテルリンクの童話『青い鳥』ではないでしょうか。
私も小さい頃に絵本で読んだ記憶があり、次のようなあらすじであったと思います。
二人の幼い兄妹であるチルチルとミチルが、病気の孫を持つ魔法使いのおばあさんに頼まれて、病気をなおすという青い鳥を探してくる旅に出ます。旅の途中で捕まえた青い鳥たちは全て死んでしまい、結局それはもともと自分達の家の鳥かごの中にいたというものでした。
そこから、幸せとはただ気づいていなくて目の前あるんですよ、という教訓を得たような気がします。
でも本当にそういう話だったのか気になり、絵本ではなく原作の方を読んでみました。
オリジナルは戯曲(劇の上演のために書かれた脚本やその形式で書かれた文学作品)なんですね。
調べてみると、1908年にはスタニスラフスキーの演出でこの「青い鳥」が上演されたのも知りました。
戯曲は舞台設定や衣装、登場人物のセリフの形で書かれているので、慣れていないと読みづらいところもありますが、読み進めていくにつれて、物語の世界だけでなく舞台の上で上演されている情景も浮かんできて小説とは違った面白さがありますね。
さて、その「青い鳥」の原作を読んでみて、幸せは目の前にあるのだよという童話で覚えていた単純なストーリーではないことが分かりました。
生と死の意味が主テーマなんですね。
「青い鳥」自体も視点により様々な解釈ができます。
最後に青い鳥も飛んでいってしまい、誰も青い鳥を手にしていないことからも「青い鳥=幸福の象徴」という単純なものではなさそうです。
この本は読む人によって、或いは読み返す度に様々な意味解釈ができ、新しい発見がありそうです。
だからこそ今まで100年以上も読み継がれ、そしてこれからも「青い鳥」を探し見つけるために読み継がれていくのでしょうね。
私にとって、幸せな青い鳥とそれを巡る旅は、マインドそのものとマインドの使い方にあるのだと感じました。
このステンドグラスはそのことを私にいつもリマンドさせてくれることでしょう。