ピグマリオン

ピグマリオン効果とは「私たちが特定のイメージをもって他者を扱うと、その人がイメージどおりに振る舞うようになる」という心理学用語です。

ピグマリオンという名称は、次のようなギリシャ神話から来ています。

キプロスの彫刻家ピグマリオンが、出来上がった彫刻がまるで生きているようであまりにも美しかったため、その彫像に恋をしてしまいました。そして、その彫像に対して人間の女性として結婚したいと強く望み、その望みを聞いたアフロディテ神がその彫像を人間化したというものです。

そこから転じて、人間は期待された通りに成果を出す傾向があることを、ピグマリオン効果というようになりました。

教育心理学では、教師期待効果と言われることもあります。つまり教師の期待どおりに生徒が振る舞うようになるというものです。

コーチもクライアントに対してどのようなイメージを持って接するのかがとても重要です。

出会った頃の(過去の)クライアントのイメージのまま接し続けるのか、それともクライアントが望む未来のイメージの姿として接するのかで、クライアントの振る舞いは変わっていきます。

つまり、コーチはクライアントのピグマリオンになる必要があるのです。

このピグマリオン効果に基づいた映画に『マイ・フェア・レディ』(1964年)があります。

オードリー・ヘップバーン主演のミュージカル映画で、いま見ても50年前の映画とはとても思えないほど素晴らしい映画です。

ストーリーを書くと、ネタバレになってしまいそうなのでここでは書きませんが、ピグマリオン効果に興味がある方は観てみてみるといいでしょう。

映画として楽しめるだけでなく、コーチとしても勉強になるはずです。

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