王宮の丘にあるマーチャーシュ教会を見学した後、ランチに向かうために坂を下っていると、子供達の歌声が聞こえてきました。
どうやら小学校の横を通り過ぎようとしているようです。
次世代の教育を創っていくことが私のミッションの一つでもあるので、海外に行っても学校があると自然と目が行ってしまいます。
今回の旅では日程上、学校訪問を組み込むことはできませんでしたが、いつもそのことが無意識の中にあります。
現地で仕入れた情報によるとハンガリーの小学校は、学校ごとに+アルファの特色を出して良いそうです。
そのため、音楽に力を入れている小学校、体育に力を入れている小学校、語学に力を入れている小学校などがあり、親御さんは子供に身に付けさせたいものに力を入れている学校を選ぶ傾向にあるようです。
私が横を通った小学校は、音楽に力を入れている学校か、音楽学校の幼稚園から大学まである一貫校だったのだと思います。
ハンガリーは、人口に対するノーベル賞受賞率が世界一高いことを後から知りました。
そこで、興味を持ってハンガリーの教育制度を少し調べてみると、「小学校8年+高校4年(6+6制の学校もあり)」と、日本の中学校にあたるものが無いようなのです。
同じ12年間の初中等教育でも、日本のような「小学校6+中学校3+高校3」という3分割と、ハンガリーのような2分割によるものでは、子供達への教育(方法)や、先生・親・子供達が持つビリーフ(信念)の形成にどのような違った影響を与えるのかについて興味を持ちました。
ただ、この2分割の制度が、高いノーベル賞受賞率に寄与しているのかどうかまでは分かりません(ノーベル賞をたくさん出す国の教育方法が良いかやノーベル賞を判断基準にして良いかどうかも別問題です)。
ハンガリーでは現在、教員の確保が急務となっていることや、近年行われた教育制度改革に反対する教員による大規模なデモが今年行われたという情報もあります。
どの国にも完璧な教育制度(方法)というものはありませんし、万国共通に正しい教育制度(方法)もありません。
それは国によってゴールが違うこともありますし、同じ国であってもゴールは時代とともに変わっていくことも関係しています。
そのような中で、コーチングをどのように教育に取り入れていくのが良いのか、それはいつも私の無意識への宿題となっています。