事務所ではいつも何かしらの音楽が流れています。ジャンルは様々ですが、その時に流れている音楽に文章のリズムなども多少なりとも影響を受けているような気がします。
2月に入り、一人の作曲家を集中して流してみようと思い、ヴィヴァルディ(Antonio Lucio Vivaldi, 1678年-1741年)の曲が集まったCD集を購入しました。
ヴィヴァルディといえば、まず思い浮かぶのはヴァイオリン協奏曲の「四季」だと思います。
でももちろんヴィヴァルディが作曲したのは「四季」だけではありませんね。
実際にヴィヴァルディが作曲したのは、500を超える協奏曲やオペラ、ソナタ、室内楽曲、シンフォニア、宗教音楽、カンタータなど多岐にわたり、かなりの速筆の多作家であったようです(Wikipedia参照)。
購入したCD集「Vivaldi Edition」は66枚もCDが入っていましたが、それでも全部を網羅できていません。
積極的に聴くというよりバックグランドで流す感じで全66枚を聞き終えましたが、「四季」だけではなくこのような曲も書いていたんだと、改めてヴィヴァルディが魅力的に感じられました。
そして、一通り聞いてみた後に、馴染みの「四季」を聴いてみると、今までとは違った「四季」に感じられました。
そもそもなぜ、一人の作曲家を集中して聞くのを試みたかというと、色々な作曲家のゲシュタルトを自分の中に作りたいたいと思ったからです。
ゲシュタルト(Gestalt)とは、「ひとつの統合的な意味をもったまとまり」のことですが、全体と部分が双方向性をもってそれぞれの意味が決まります。
ヴィヴァルディ=「四季」のみを知っている人は、それが部分であり(その作曲家に対する)全体となります。
一方、ヴィヴァルディ=彼の沢山の曲を実際に聞いて知っている人には、ヴィヴァルディに対するゲシュタルトは大きく、「四季」はそれ以外の彼の曲によっても影響を受け、その意味を感じられます(本当はもっと複雑ですが簡略化しました)。
そして、また、もう一度繰り返して全66枚を聞いてみれば、更にそのゲシュタルトが変わっていくでしょう。
しかし、他の作曲家も聞きたいので、ヴィヴァルディは一旦お休みして、今はバッハの全楽曲が入った「Bach: Complete Edition」を聞き始めています。
これはなんと142枚も入っています。
3月一杯掛かるかもしれませんね。
それが終わったら「Beethoven Complete Edition」全86枚があり、「Mozart Complete Edition」全170枚もあり…
他にも色々と作曲家の全集を集めているので、どんどんと各作曲家に対するゲシュタルト、そしてクラッシックに対する大きなゲシュタルトができていくのを楽しみにしています(もちろん私自身という大きなゲシュタルトもそれによって影響を受け、私自身のゲシュタルトも変わっていきます)。
Trackbacks for this post