コーチング合宿2日目。昨晩から朝方に掛けて暴風が吹き続け、木々が激しく揺れる音や物が飛ばされ移動している音が一晩中窓の外から聞こえてきました。
まるで台風のようだなと思っていたら、関東では「春一番」が吹いたようです。
お昼ごろには日が差し始め、帰る頃には雨も風もやみ、今朝方のねずみ色に染まっていた景色が嘘のように鮮やかな青色へと塗り替えられていました。
気象庁の発表によると、この「春一番」で、最大瞬間風速が東京21.4メートル(南)、横浜23.8メートル(南西)、千葉25.5メートル(南南西)を記録したそうです(14日10時30分現在)。
風速20m/sは「身体を60度くらいに傾けないと立っていられない。子供は飛ばされそうになる」、25m/sだと「屋根瓦が飛ばされる。樹木が折れる。煙突が倒れる」ぐらいだそうなので、相当強い最大瞬間風速であったことがわかります。
これをパフォーマンスに例えるとしたら、物凄いパフォーマンスを瞬時に或いは短時間に発揮したことになります。
しかし、私はこの最大瞬間風速のような短期間(Short time)にしか発揮されないパフォーマンスには興味はありません。
何故ならば、それはいずれ元々のパフォーマンスに戻ってしまうからです。
自己啓発系(「自己啓発」という言葉はそもそもおかしいと思うのですがそれは別の機会に)、セールス系、健康系の商材などで、
これを試したらすぐに「月の売上が10倍に増えた」、「クライアントが倍になった」、「体重が5kg減った」
などというの宣伝文句やコピーライティングなどを良く見かけると思います。
そしてそんなに効果があるなら自分も試したみたいとその商材を購入することになります。
でも、そもそもそのような宣伝文句に使われている数字は、ほとんどが「最大瞬間風速」を表しているにすぎません。
確かに新しいツールや商材などを試すと、一時的に今まで経験したことのないような凄いパフォーマンスを上げることが可能な場合もあります。
その数字は嘘ではないかもしれませんが、単に瞬時値を表示しているにすぎません。
しばらく経った後にどうなったのか、引き続き同じようなパフォーマンスを上げているのかという数字までを出している商材はほとんどありません。
何故なら、そのような商材はとりあえず売れればいいからです。
コーチングの父、ルー・タイスのプリンシプルに次のようなものがあります。
”All meaningful and lasting growth and change starts first on the inside and then works its way out. ? Lou Tice”
「全ての有意義で永続する成長そして変化はまず自分の内側で起こり、外側へ広がる」
ここでlasting(永続する、永久の、長持ちする)という言葉が入っていることが非常に重要だと私は思っています。
瞬間風速のような一時的なパフォーマンスではなく、その高いパフォーマンスを永続的にずっと発揮するには、何よりもまず自分の内側つまりマインドを変える必要があります。
ここでマインドを変えるというのは、自分のマインドの中にあるパフォーマンスの基準のレベルとなる「コンフォートゾーン」や「自己イメージ」といったものを変えるということです。
何かの商材を使って一時的に上手くいったとしても、自分のマインド自体が変わっていなければ(「コンフォートゾーン」や「自己イメージ」が変わっていなければ)、しばらく経つと居心地が悪くなり、またもとのパフォーマンスに戻ってしまいます。
最大瞬間風速を謳う宣伝文句に吹き飛ばされないように注意しましょう。
そして、瞬間風速ではなく、ずっと続く強い風速を手に入れるためには、商材ではなく自身のマインドを変えることからはじめましょう。
コーチングはその永続するマインドを手に入れるための優れた方法です。