『マインドの教科書』の構成の都合上掲載できなかった「コラム」と「エピソード」の原稿があります。そちらを順次掲載していきたいと思います。『マインドの教科書』と共にお読みくださればと思います。
以下に掲載するのは、その中の10個目のエピソードです。
エピソード「一緒に全ての人にとってこの世界をよりよい場所に変えていこう」
私がはじめてルー・タイスにお会いしたのは、2009年11月に新宿で開催された教育者向けのセミナーでした。
「子供たちの可能性を引き出す」というテーマで開催されたそのセミナーの登壇者の一人として、ルー・タイスは青少年達向けプログラム「PX2」の紹介を行ない、このプログラムが日本の教育を大きく変えるために貢献できることをお話されました。
休憩時間に、会場の様子を見回っていたルー・タイスを見かけた私は、是非お話がしてみたいと思い、ルーのところに駆け寄りました。
そして、何か記念にと思い、持っていたノートとペンを渡して、サインを書いていただけないかとお願いしました。
ルーは、私からノートを受け取ると「名前は何ていうの?」と聞いてきました。
名前を告げると、私の顔をじっとしばらく眺めていました。たぶん2〜3秒だったのかもしれませんが、だいぶ長い間沈黙の時間があったように感じられました。ただ眺めているというよりは、まるで私の内側を見通しているようにも感じられました。
やがて、ルーがノートを少し斜めに傾けて、角の方から次のように書いてくれました。
“To Daisuke. Together we will make the world a better place for all. Lou Tice”
(一緒に全ての人にとってこの世界をよりよい場所に変えていこう。ルー・タイス)
初対面の私に対して、単なるサインだけでなく、ルーはこの世界を一緒に変えていく仲間だということを伝えてくれました。
その時には、まだマインドの仕組みも使い方もまだ学んだことが無かった私にとって、そのメッセージによって、その先が運命づけられたようにも感じられました。
このメッセージは今もなお私を突き動かす原動力になっています。
ルーは今も私の中にいて、そのルーとともに、今日もこの世界をよりよい場所へ変えるために行動しています。
そして、私に関わる人達は全て、これから出会う人も含めて、共にこの世界をより良くするための仲間だと思っています。
『マインドの教科書』
田島大輔著
苫米地英人監修
開拓社
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