このTAJIMA+での記事には私の様々な’好き’が自然と織り込まれているのでしょう。
先日、毎朝TAJIMA+を楽しみに観ていると仰っしゃって下さった方とお会いした時に、「田島さんはカメラと箱がお好きなのようなので、ピンホールカメラは試したことはありますか?」と聞かれました。
確かに、カメラは何台も持つほど好きですし、箱もショップの店員さんに「箱好きですね」と言われるぐらいですから好きなんでしょう。
でも、ピンホールカメラは試したことがありませんでした。
ピンホールカメラは、箱に小さな穴を空けて、箱のなかに印画紙を貼り付けるだけで、レンズも無しに比較的簡単に作れるカメラですが、その組み合わせは思いも寄りませんでした。
ということで、早速試すために、子供向けのPinhole Cameraキットを購入してみました(完全自作することも可能ですが、まずは手始めに)。
中にはおもちゃを組み立てるようなパーツが入っていました。
部品点数も少なく簡単に作れました。
次にフィルムを中にセットしてと。
すっかりデジタルカメラに慣れてしまったらしく、フィルムを手にするのは何年ぶりでしょうか。
いまの子供達はカメラのフィルムなんか見たことも手にしたことも無いという人がほとんどかもしれませんね。
フィルムは撮れる枚数が限られているので、いまのデジタルカメラのように取り敢えずバシャバシャ撮って後で削除ということはできず、一回一回写真を撮る時に今より真剣に撮っていたような気がします。
ピンホールカメラの組み立てが終わり、被写体を見つけ、構図を考えて、穴を隠している覆いのレバーを開きます。
液晶モニタービューワーなんてものはもちろんないので、構図はこれぐらいだろうと当たりを付けるしかありません。
そして、どれぐらいの時間、露出させればいいのか分からないので、露出時間は明るさによって3〜5秒と決めて撮りました。
更に、どのように写ったのかは、これから現像に出してからではないと分かりません。
なんとも不便極まりないですが、アナログカメラには、忘れていた心地良い緊張感がありますね。
これはハマりそうです。
現在のデジタルカメラは信じられないほど鮮明ですし、機能も使い切れないほどに至れり尽せりです。
以前には考えられなかった表現も可能になりました。
私も、アナログカメラに全面的に戻ることはできないと思います。
でもカメラの原点に近いものに触れたことで、改めてカメラや写真に対する捉え方が変わり、理解も深まり、楽しみ方も増えたような気がします。
次は身の回りにある箱や缶からピンホールカメラを作って、印画紙を使い、現像まで自分で行い、より原点に近いものに触れてみようと思います(早速ピンホールカメラの作り方の本を買いました)。
きっとその時また新たな気付きや楽しみを得られるはずです。
やはり’好き’なものへの好奇心は尽きることがありません。