事務所のエアコンから出る暖気がほとんど感じらず、設定温度をいくら上げても暖房ではなく送風しかしていない状態になりました。そこでエアコンのメーカーに点検に来てもらいました。
メーカーから派遣された作業員の方が、エアコンの前面を開けてすぐさま「これはフィルターが目詰まりしているからですね」と言われました。
確かにフィルターにびっしりとホコリがついており、フィルターを掃除してみると今までに感じたことがないほどに勢い良く風が出始めました。今までホコリで吸気が妨げられていたようです。
エアコンのフィルターは定期的に掃除する必要があることは知っていましたが、風が出ていたので掃除するのをすっかり忘れていました(スコトマになっていました)。
そこでフィルターを掃除して一件落着と作業員の方は帰られようとしましたが、風は勢い良くでるようになったものの、暖気は相変わらず弱いままです。
そのことを告げると、確かにそうですね、と作業員の方も次の原因を探すべくエアコンや室外機を点検し始めました。
すると、触媒となるガスがだいぶ抜けていることが分かりました。
エアコン内にある熱交換器をリークチェッカーで調べてみるとガス漏れを検知したため、どうやら熱交換器に目に見えない微細な穴が開いているらしく、そこから少しづつガスが漏れていたようです。
後日、熱交換器を取り替えることで、ようやく正常に暖気がでるようになりました。
何か問題が発生しているということは、必ず何かしらの原因があるわけですが、それは初めに簡単に目に付くようなものが根本的な原因とは限りません。
そして、原因が違えば、その対処方法も異なります。
コーチングでも、クライアントは何かしらの問題を抱えてコーチのもとを訪ねてきます。
そして、その問題の根本的な原因は、初めに目に付くようなものではないことが大半です。
初めに目に付くような原因と思われるものに対処しようとしている限り、それは対処療法と同じで、一時的に良くなったかのように見えてまた再発してしまうか、もっと悪化してしまうこともあるでしょう。
その問題の根本的な原因(route cause)は何なのか、それを洞察する力がコーチには必要です。
日頃からこの問題の根本的な原因はなんなのかを考える癖をつけましょう。
そうすることで洞察する力が養われていきます。