歩いていたら靴の中に小石が入っているのに気付きました。小石がチクチクと足を攻撃してきたので靴を脱いで小石を取り除いている時、突然のように6-7年ぐらい前に書いた文章を思い出しました。探したらその文章が出てきたのでそのまま転載します。
足は、僕らの全体重を支え、飛んだり跳ねたりする度に地面へ叩きつけられてもビクともしないとてもタフな存在です。タフな故に鈍感であるような感じがしますが、靴の中にほんの小さな石が入っただけでそれを察知するぐらい敏感な存在でもあります。言うなれば繊細且つ大胆な存在でしょうか。僕もそんなタフで大胆なんだけれど繊細さも持ち合わせているような存在になりたいと日頃から思っています。
それにしてもあの小さな石はどこから靴へ入ってくるのでしょうね。いつの間にかするりと靴の中に忍び込んで足をチクチクと刺してきます。踵をトントンと叩いて小石の位置をずらして誤魔化してはみるけれど、一時しのぎでしかなくて暫くするとまたチクチクと刺してきます。やはり一旦靴を脱いですっかり取り除かないとダメなんですね。そのままにしておくと小石からの痛みを避けようと、不自然な歩き方になって体が歪んできますし、本来の力を発揮できません。意識が全てその小石に集中してしまい他のことが目に入らなくなってきます。でもその小石をとるとほんとスッキリしますね。考えてみれば普通の状態に戻っただけなのに開放感を感じるのは不思議です。
僕たちの心にも小石が入り込むときがあります。小石とは何でしょうか。ケンカした相手や許せない相手や憎しみの気持ちや嫉妬などでしょうか。それらは脇に追いやっても心をチクチクと刺してきます。誤魔化してもやはり動いてきてチクチクと刺してきます。気づかないふりをしているとどこか無理が生じて心が歪んできます。そして目の前のことに集中できなくなったり、力を発揮できなくなります。まるで靴の中の小石のようですね。やはり心の中から小石を取り除いてあげる必要があるのですね。その小石を取るとほんとスッキリします。普通の状態に戻っただけなのに不思議な清々しさがあります。
万一小石が心に入ってしまったら直ぐに取り除くこと、そして日頃からなるべく小石が心の中に入り込まないように靴の紐をしっかりと結んでおくことが大切ですね。
あなたも心の中の小石を取り除いてみませんか。