カンボジアでは公共のバスや電車が整備されていないので、観光客や在住外国人はもっぱら三輪タクシー「トゥクトゥク」か二輪タクシーを使って移動します。
「トゥクトゥク」に一律の価格設定はないため、乗車前にドライバーと交渉して価格を決めます。
例えば、目的地をドライバーに告げると「3ドル」などと言ってきます。
こちらが「2ドル」といえば、往復で「5ドルでどうだ」などと交渉してきて、最終的に「往復で4ドル」というように決まっていきます。
観光客には高めの料金を言ってくるので交渉すればたいてい料金が下がります。
街には「トゥクトゥク」が溢れかえっており、街を歩いたり店を出るとすぐに「トゥクトゥク(に乗って行かないか)?」とドライバーが声を掛けてきます。
100mも歩けば、少なくとも10人のドライバーは声を掛けてくるでしょう。
主要道路は舗装されていますが、街は砂埃が舞っているので、ドライバーもマスクをして運転している人が多いです。
道を走っていて驚くのは、バイクの多さと運転の仕方。
こちらの人は基本的に徒歩では移動しないらしく、所有しているバイクで移動します。
バイクの2人乗りや3人乗りは当たり前で、信号も数えるほどしかないく、信号のない交差点では我先にと突っ込んできます。
当たり前のように逆走もします。
バイクの群れはさながら暴走族のようにも見えます。
街はバイクの短いクラクションがずっと鳴り響いています。
でもクラクションといっても、日本のように威嚇的な警告音というより、ここにいるから気をつけてと存在を示すために鳴らしているような鳴らし方です。バイクにバックミラーは付いているのですが、ミラーを見て後方確認している人は見当たりませんでした。そのため、クラクションで存在を伝えているようです。
「トゥクトゥク」に乗っていると、バイクが後ろから横からと迫ってくるし、いきなり反対車線に入って逆走もするので対向車が目の前まで向かってきたりと、まるで遊園地のアトラクションのような迫力があります。
まぁよく事故にならないなと感心するほどです。
ルールはあるのでしょうが、ほとんどの人は免許証ももっていないので、ルールはあってないようなものです。
逆に教習所で免許を取った人がルール通りに走っていると渋滞を起こしたりして危ないそうです。
バイクが主要な移動手段ですので、街には至る所にバイクのパーツ屋さんがありました。
夜になると取り締まる警察官もいなくなるようで、ノーヘルで運転する人が沢山いました。
日が沈み、気温も下がって、バイクで風を切るのはそれはそれで気持ちよさそうでしたが、日本では見られない光景ですね。
カンボジアにいると、ルールってなんだろう??って不思議な感じになります。
現場が先、ルールが後なんでしょうね。