人類の現状の外のゴール

17世紀にフェルマーが残した数学界最大の超難問と呼ばれた「フェルマーの最終定理」。中学校でピタゴラスの定理を習えば、内容を理解できるような単純な定理です。それにもかかわらず3世紀に亘って誰一人としてそれを証明することはできませんでした。

フェルマーは、古代ギリシャの数学者ディオファントスが著した『算術』という本の余白に「私はこの命題(フェルマーの最終定理)の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」という言葉を残しました。

もしフェルマーの言うことが本当だとすると、この定理の証明方法はあるようなのですが、その後約360年にわたって様々な数学者がこの定理を証明しようと試みましたが、誰一人として証明することはできませんでした(証明方法を見つけることができませんでした)。

最終的に1995年にアンドリュー・ワイルズがその証明方法を見つけ、この定理の証明に終止符が打たれました。

この「フェルマーの最終定理」は、この定理が生み出された以降、人類にとって360年に亘って達成方法の分からない現状の外のゴールであり続けたのです。

そして「フェルマーの最終定理」を解くことが、数学界の原動力でもあり続けました。

この「フェルマーの最終定理」という人類の現状の外のゴールが、いかに数学界の創造性とエネルギーを生み出していったかは、「フェルマーの最終定理」サイモン・シン 新潮社を是非お読み下さい。

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

数学ノンフィクションですが、数式はほとんど出てきませんし、数学なんか嫌い(だった)という人にも楽しめる本だと思います(あるいは子供の頃にこのストーリーを読んでいたら数学嫌いにならなかった人もいるかもしれません)。

現状の外に向かう数学者達の壮大なストーリーを楽しんで下さい。

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