実際にある場所に行ってみる、ある人に会ってみることでしか分からないことが確実に存在します。
ある対象に対してあれこれと想像を巡らしたり、本で学んだりしたりして理解したつもりになっていることでも、それでもやはり実際に行ってみる、会ってみることで初めて分かることがあります。
逆に、実際に行ってみてその場に立ってみれば、人であれば接してみれば、あっなるほどね、とたちまち理解できることがあります。
その理由の一つは、実際に行ってみたり、会ってみれば体感を伴ってそれを知ることができるからでしょう。
今日もそのことを強く感じました。
今は高野山に来ています。目的は空海に会うためです。
御存知の通り、高野山は約1200年前に弘法大師・空海によって開山した聖地です。
そのことは本でも知っていましたし、得た知識からあれこれと想像することもできました。
でも、高野山に近づいて行くにつれ身体に感じるもの、高野山に入った瞬間に変わる空気感などは実際にその場に行ってみて体験してみないと分からないものでした。
でも行ってみれば、体感を伴って確かに感じるものがそこにはあります。
今回の目指していた場所である高野山の奥之院にある「弘法大師御廟」は、弘法大師・空海が62歳のときに入定し、それから1000年以上経つ現在も悟りの世界に入りながら生きていると考えられている場所です(そのため、現在も毎日朝6時と10時30分に御廟まで食事が届けられています)。
その「弘法大師御廟」の前に立った時に感じたエネルギー感はとてつもないものでした。
そのエネルギーに身体が押され、後ろに仰け反って倒れてしまいそうな程でした。
高い抽象度や縁起によって生み出されるエネルギーはとてつもないものだなと、その場に立ち感じることができました(そして、体感を伴って体験すれば、今度は私がそれを使うことも可能になってきます)。
これは言葉で説明するとそのようになってしまいますが、そこで感じたものはどれだけ言葉を尽くしても伝えることは難しいものだとも思います。
パーソナルコーチングは単なる知識の伝達でもなければ、言語による説得でもありません。
そこでは、コーチからクライアントの無意識へ何かしらの非言語の情報伝達が行われます。
それらの情報は、コーチが体感を伴った経験をしているからこそ伝えられるものです。
そういった意味でも、コーチは実際に場所に赴き、人に会いといった経験をどんどんしていく必要があることを高野山の宿坊に泊まりながら改めて感じています。